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- プラットホームとの段差が小さいAGT
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は プラットホームとの段差が小さいAGT です。 皆さんは、駅で車椅子利用者が乗り降り する際に、駅員が渡り板を用意している 光景を目にしたことがあるのではないで しょうか。特に混雑した朝夕の時間帯で は、少し時間がかかるこの作業を見て 「もっとスムーズにできたらいいのに」 と思った方もいらっしゃるかもしれませ ん。 鉄道では、プラットホームと車両の段差 を20ミリ以下に保つことが、車椅子利用 者が自力で乗り降りするための目安とさ れています。 現在の通勤車両は、乗客数によって 床の高さが上がったり沈んだりするのを 空気バネの圧力を変化させて一定に保つ 機構が設置されています。 しかし、鉄道車両では、レールや車輪の 摩耗によって、4年毎の検査の間に 数十ミリの高さの変化が生じますので、 床高さの調節機構だけでは常に20ミリ 以下に保つことが難しくなっています。 それに対しAGTでは、タイヤのローテ ーションまたは交換作業を毎年行うので 段差は1年ごとにリセットされます。 これによりAGTは、段差の変動をわずか 10~13ミリ程度に抑えることが可能な のです。 AGTの一種で空港のターミナル間移動に 用いられるAPMは、キャリーバッグを 持った旅行客の利用を前提としています ので、米国では段差を半インチ (12.7ミリ)以下にするように制御され ています。 そのため、写真を見ていただくとお分か りいただけるように、APMのプラット ホームとの段差はほぼフラットで、 車椅子利用者やキャリーバッグを引いた 旅行者でもスムーズに乗り降りが可能 ですので、車椅子利用者が乗降する場合 の駅務員のアシストは省略されています 。 同じ全自動無人運転のAGTもAPMと同じ 床高さの制御機構となっていますので、 段差を常に20ミリ以下に保つことは可 能です。 段差の縮小によって、車椅子利用者や ベビーカー利用者、高齢者など、誰もが 安心して公共交通機関を利用できる環境 が広がります。 「移動の自由」が誰にとっても当たり前 の社会を目指す中で、AGTの技術はその 未来を支える重要な存在です。 次回のAGTブログもお楽しみに!
- 日本のAGTが変える空港APM(香港空港)
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は 日本のAGTが変える空港APM (香港空港) です。 通常なら10年はかかる空港建設を、 たったの5年で成し遂げた香港国際空港。 その背景には、日本のメーカーが果たし た重要な役割がありました。 1998年、香港の九龍湾にあった啓徳 空港に代わり、新しい香港国際空港が 埋め立て地に開業しました。 この空港の建設は、香港返還が目前に 迫った1992年に決定され、 1997年7月の返還日を目指して 全ての設備は「信頼性」と「納期厳守」 が最優先されました。 そこで、空港内のメインターミナルと サテライトを結ぶAPM(Airport People Mover)の供給には、当時、フィリピン マニラMRT3号線の建設プロジェクトを 予定通り進めていた三菱重工が選ばれた のです。 三菱重工にとって、このプロジェクトは 容易なものではありませんでした。 当時、日本国内で使用されていたAGT より二回りも大きい車体を二つ繋ぎ、 一度に200名以上の乗客を運ぶという 課題に直面したのでした。 しかし、これを克服したことが、後の 海外市場への進出を大きく後押ししまし た。 開業後も香港国際空港のAPMは増車や 延伸が進み、第三滑走路や新ターミナル の建設に伴い、IHIやボンバルディアも 車両供給に加わりました。 香港向けAPM供給を皮切りに、三菱重工 は、シンガポール・チャンギ空港、 韓国・仁川空港、更にはドバイ国際空港 など世界のハブ空港へと供給先を広げて いきました。 次回のブログもお楽しみに!
- AGTだけが完全無人運転が可能な理由
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は、 AGTだけが完全無人運転が可能な理由 です。 地方都市では、バスの運転手確保が 難しくなってきており、バス路線廃止の 要因になっています。 地方都市だけでなく、都市圏でもバスや 電車の運転士不足が深刻化しており、 公共交通の維持が難しくなっています。 全自動無人運転システムとして生まれ、 既に40年を超える実績があるAGTは、 運転士不足が深刻化するこれからの 公共交通にとって大変重要な存在です。 AGTは踏切のない専用軌道を使用し、 高いプラットホームドアで人の立ち入り を完全に防ぐことで、安全性を確保して います。こうした特徴により、運転士が いなくても安全に運行できるのが最大の 強みです。 地下鉄やモノレールのような踏切のない システムでも無人運転は難しい現状が あります。火災などの非常時に備え、 添乗員を配置する必要があるからです。 AGTの場合、乗客は、非常時に先頭部の 非常ドアから 備え付けの階段を使って 走行路まで降り、最寄りの駅まで徒歩で 避難することが添乗員なしで可能です。 そのため、完全無人運転を可能にする AGTは、運転士不足の問題を解決する 唯一の存在といえるでしょう。 これからの公共交通を考える上で、 AGTはなくてはならない存在です。 安全性と効率性を両立したこのシステム が、未来の街づくりをどのように変えて いくのか──これからの展開に期待が 高まります。 次回のAGTブログもお楽しみに!
- AGTの荷棚の高さのヒミツ
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は、 AGTの荷棚の高さのヒミツ です。 第一世代のAGTには、荷棚がありません でした。それは、鉄道の通勤車両に比べ 天井が低く、荷棚と天井の間に十分な 高さが取れないという寸法上の制約に よるものでした。 2014年から運行を始めたゆりかもめの 第二世代車両7300系で、初めて鉄道の 通勤車両と同じく、ロングシートの上方 に荷棚が設置されるようになりました。 第一世代の車両と屋根の高さは変わら ないのに、どうして7300系で荷棚の 設置が可能になったのでしょうか。 それは、JR東の中心的な通勤車両 E233系の優先席がヒントになった のです。 E233系の優先席は一般席より50ミリ 荷棚が低く設定されていました。 低いといっても頭をぶつけるような 高さではありません。 7300系の設計者は、この事実に気が 付き、7300系のすべての荷棚の高さを E233系の荷棚の高さと同じにしました。 こうすることで、実績ある荷棚の高さを ゆりかもめの第2世代車両に導入する ことができたのでした。 コンパクトなAGT車両に荷棚の設置は 困難という思い込みがあったのと、 常に課題をもって周りを見渡せば、 解決の糸口はあるという事例でした。 次回のブログもお楽しみに!
- ガイドウェイバスの将来
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回とり上げる話題は、 ガイドウェイバスの将来 です。 渋滞知らず、定時運行、安全性の 高さ・・・。ガイドウェイバスは、 効率的な移動を支える未来型公共交通の モデルの一つです。 名古屋のゆとりーとラインでは、 20年以上前からその可能性を示して きました。しかし、2026年に迫る 車両更新のタイミングで、 課題も浮き彫りになりつつあります。 高コストな車両、技術進化への対応、 そして将来的な存続に向けた新たな 取り組み…。今回は、ガイドウェイバス の現在と未来を考えてみます。 ガイドウェイバスは、名古屋市内では 高架の専用レーンを走り、郊外では 通常の道路を走行できる 「デュアルモードシステム」を採用して います。この仕組みにより、 都市部と郊外をスムーズに結ぶ運行が 可能になっています。高架専用軌道区間 では、一般道走行時に引っ込めていた 補助輪を展開し、両側の案内レールに 沿って走行します。 高架専用軌道区間では、信号で止まる こともなく、渋滞と縁のない定時走行が 行え、ピーク時は3分間隔で運転されて います。 写真:photoAC/りっくん 車体コストが一般的な路線バスの約3倍 にもなるガイドウェイバス。 サイドガイド方式を維持するのか、 それとも自動運転バスへ移行するのか ――将来に向けた選択が迫られています 。果たしてこれらの課題をどう乗り越え ていくのでしょうか? 高架軌道で自動運転システムに不具合が 発生した場合、バスを安全に停止させる ためには、機械的なプロテクションが 必要となるはずで、ガイドレールの 撤去は難しいように思います。 ドイツのエッセンやオーストラリアの アデレードでは、ガイドウェイバスが ゆとりーとラインより長い歴史を持ち、 車両更新や運行システムの改良が進め られています。これらの事例を参考に、 名古屋でもコスト削減や技術面の課題に 取り組む手がかりが見つかるかもしれま せん。 ガイドウェイバスは、効率的な 公共交通機関として大きな可能性を 秘めています。課題は多いですが、 過去の成功例や他国の取り組みを 参考にすることで、新たな展開が 期待できるでしょう。 次回のAGTブログもお楽しみ に!
- 鉄道の代わりに所要時間の短縮や正確な時間を手に入れるには
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は、 鉄道の代わりに所要時間の短縮や 正確な時間を手に入れるには です。 私は高校生になってバス通学を始め ました。満員のため停留所を素通り されたり、事故渋滞に巻き込まれたり して、何度も遅刻の危機にさらされた ことをいまでも覚えています。 そんな毎日が一変したのは、高校3年生 の時に地下鉄が開通した時です。 所要時間がそれまでの半分以下になり、 時間通りに通学できる快適さを初めて 知りました。渋滞に悩まされることも なくなり、「正確さ」が生活の中で これほど重要だと気付かされた瞬間でも あります。 しかし、地下鉄の建設には膨大な費用が かかります。特に平成以降、建設の 勢いは減速しましたが、バス路線を 鉄道に置き換える必要性が消えたわけ ではありません。そんな中、コストを 抑えつつ、時間短縮と運行の正確さを 実現する新しい解決策として登場した のがAGTです。 日暮里と見沼代を結ぶ尾久橋通りの バス路線は長年、深刻な渋滞問題に 悩まされていましたが、全自動無人運転 のAGT、日暮里・舎人ライナーが導入 されたことで、これが解消されました。 建設費だけでなく、運行経費の大幅な 削減にも成功しています。運転士が 不要であるため、人的コストを大幅に カットできる点がAGTの大きなメリット のひとつです。 次回のAGTブログもお楽しみに!
- 無人運転なのに運転席が必要な日本のAGT特有の理由
AGT研究所の増川です。 AGTブログにようこそ。 今回取り上げる話題は、 無人運転なのに運転席が必要な日本の AGT特有の理由 です。 無人運転のAGTに乗ったとき、こんな 疑問を抱いたことはありませんか? 「なぜ運転席があるの?」 海外のAGTは運転席がないのが普通です 。 では、なぜ日本のAGTには運転席がある のでしょうか。 自動車の世界では、自動運転が注目され ていますが、AGTは40年も前から 自動運転を実現しています。 その秘密は、専用の軌道。 軌道内に車や人が侵入できない環境だか らこそ、早くから自動化が可能だった のです。 現在、日本には10のAGT路線があり、 そのうち以下の6路線が完全無人運転を 実施しています。 ・ポートライナー、 ・ニュートラム、 ・シーサイドライン、 ・六甲ライナー、 ・ゆりかもめ、 ・日暮里・舎人ライナー どの路線も先頭部に運転席がありますが 、通常は運転操作パネルに蓋がされて いるため、乗客は気兼ねなく座って 景色を楽しむことが出来ます。 他の電車では味わえない特別な体験です 。 それでは、無人運転なのに運転席が 必要な理由とは何でしょう? まず、自動運転システムに不具合が 起きた場合、係員が乗り込んで手動で 運転をするためです。 また、車両基地の手動運転区間を走行す る際にも使用されます。 さらに、日本のAGTには、特別な習慣が あります。 それは、運転士が1日のうち何便かを 手動で運転すること。 運転感覚を保つための訓練ですが、 これは海外のAGTにはない日本ならでは のスタイルです。 AGTの先頭席に座れば、まるで自分が 運転士になったような感覚を味わい ながら、ダイナミックな景色を楽しむ ことができます。 次回、AGTに乗るときは、ぜひ先頭席に 座ってみてください。 そこには、全自動化の未来と、 日本独特のこだわりが融合した 特別な空間が広がっています。 次回のブログもお楽しみに!
- 通勤車両シートの改良の方向性
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は、 通勤車両シートの改良の方向性 です。 通勤電車のロングシートに座っていると 、体が疲れやすいと感じたことはありま せんか? 大都市圏の通勤車両では、 立席スペースを最大化するため、 シートの奥行きが短く、背もたれも 垂直に近い作りが多くみられます。 しかし、車内では電車が前後左右に 揺れるため、シートが体をしっかりと 支えないと、乗客は無意識に筋肉を使い 続けることになり、疲れがたまりやすく なってしまいます。 これを改善するため、ゆりかもめ 7300系では 2014年に初 めて 「G-Fit」と呼ばれるバケット形状の シートが導入されました。 このシートは、従来のロングシートとは 異なり、肩までとどく背もたれで体を ささえ、より快適に座れる構造が評価さ れて、グッドデザイン賞を受賞していま す。 大勢の人が乗り込む通勤電車では、 シートの背もたれを高くすると 窓が小さくなり、車内が閉塞的に 感じられるため、普及には時間が かかっているのが現状です。 今や、座っている人も、 つり革を持って立っている人も、 スマホを見続けている人がほとんどです ので、快適な座り心地を優先し、 多少窓が小さくなっても 利用者の負担を減らすシートが 求められているのではないでしょうか。 次回のAGTブログもお楽しみに!
- 世界的にも珍しい日本の有人運転AGT
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は、 世界的にも珍しい日本の有人運転AGT です。 AGTといえば、全自動無人運転という イメージを持っている方が多いかも しれません。しかし、日本には有人運転 のAGTも存在します。たとえば、日本で 3番目のAGTであるユーカリが丘線は、 ポートライナーやニュートラムが 全自動無人運転だったのに対し、 運転士が乗車する有人のAGTです。 AGT(Automated Guideway Transit)は 自動操舵の略称で、自動車のような ハンドル操作をしなくても 案内ガイドと案内輪によって軌道上を 進むことができるシステムです。 発車する、停車する、の操作を無人で 行わず、手動でしたとしてもAGTの条件 を満足しているのです。 日本にはそのほかにも、 ニューシャトル、 レオライナー、 アストラムライン の合計4路線が有人運転のAGTであり、 これは世界的にも珍しいシステムです。 なぜ日本だけがこのような有人運転の AGTを採用しているのでしょうか? アストラムラインは地下区間が あるため、火災などの緊急時に乗客 を誘導するためという理由で有人運転に なっています。 一方、ユーカリが丘、ニューシャトル、 レオライナーの各路線では、路線の 建設コストを抑えるために、あえて 無人運転用の高価な信号設備を 設置しない選択をしました。 とはいえ、これらの路線には安全装置 としてATS/ATCが設置されており、 安全面も確保されています。 今後、鉄道全体で運転士の確保が 難しくなるなか、有人運転のAGTも 徐々に無人運転化に向かう可能性があり ます。
- 日本のAGTが変える都市交通(マカオ)
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は 日本のAGTが変える都市交通(マカオ) です。 カジノの街として世界的に知られる マカオに、新たな交通革命が訪れました。 それが、2019年に開通したマカオLRT です。 マカオLRTは、マカオ半島とタイパ島を 結び、旧市街や大型リゾートホテル群、 空港、フェーリーターミナルを網羅する 路線として計画されました。 この新しい鉄道が、都市の交通を どのように変えているのでしょうか。 図:澳門軽軌鉄路/Wikipedia プロジェクトの入札は2010年に行われ、 日本の三菱重工とカナダのボンバルディ アが参加。 マカオ政府は入札に先立ち、モノレール とAGTを比較検討し、安全性や建設 コストで優れていると評価したAGTを 採用することにしました。 入札の結果、日本のAGT技術が選ばれ、 三菱重工が受注しました。 しかし、建設は順風満帆とはいかず、 旧市街のルートを巡る制約で建設が 難航。最終的に、タイパ島内を先行して 建設し、2019年12月に緑色の路線が 運転を開始しました。 車両は三菱重工の海外向けAGTの Urbanismo-22の2両固定編成で、 110両55編成が供給されました。 Urbanismo-22は日本の新交通システム より二回りほど大きく、2両固定編成で 長さ23m、車内の断面は地下鉄丸の内線 とほぼ同じです。 写真:NGCHIYUI/iStock マカオLRTは、2019年の運転開始後も、 冒頭の路線図の赤色と紫色の枝線を次々 に完成させ、利便性を増しています。 さらに、今後は海底トンネルを経由して 中国国境部と接続するオレンジ色の路線 も計画されており、利便性はますます 向上するでしょう。 シンガポールに引き続き、マカオでの 成功も日本のAGTの優秀さを立証して います。 世界の都市交通を変えていく日本の技術 に期待が高まります。 次回のブログもお楽しみに!
- しぶとく活躍し続ける西武山口線「レオライナー」
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は、 しぶとく活躍し続ける西武山口線 「レオライナー」 です。 西武ライオンズの本拠地である 狭山線終点の西武球場前駅と 多摩湖線終点の多摩湖駅を結ぶ 西武山口線「レオライナー」は、 国内では珍しい地上軌道を走る 全長2.8kmのAGT路線です。 たった3駅の短い路線ですが、 通勤・通学やレジャー利用者に支え られて、多目的に活躍しています。 普段の利用者は約500人ですが、 ベルーナドームで試合がある日はその 6倍の3000人にまで膨れ上がります。 試合観戦者が集中する時間に対応 できるよう、レオライナーでは 1日7万人の利用者がいる大阪の ニュートラムと同じ4両編成の AGT車両が走行しています。 このため試合終了後でも、スムーズに 多くの乗客を運べるわけです。 また、年間約70試合に加えて、 西武園遊園地の1日の来場者約1600人 も利用するため、地元の通勤・通学、 そして観光の足として不可欠な存在と なっています。 一時期、西武ホールディングスに アメリカの投資ファンドによる買収話が 持ち上がった際には、廃線も俎上に 上がったレオライナー。 しかし、「利用者の足を守る」という 西武側の強い意志により、存続が決まり ました。 今では、40年を迎える初代車両に かわる2世代目AGT車両の登場が待たれ ています。 遊園地、球場、そして日常の足として 「しぶとく」活躍するレオライナー。 次世代車両の登場も楽しみですね。 次回のブログもお楽しみに!
- 豪雨に強いAGT
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回とり上げる話題は、 豪雨に強いAGT です。 2021年7月10日、熱海で盛土が流出 して多数の死傷者が出るという豪雨災害 が発生しました。 そして、同年8月14日、広島で 豪雨によるJR可部線や市電の運休が 発生し、ほとんどのバスも止まって しまいました。 しかし、そのような厳しい状況でも、 AGTのアストラムラインは時刻表通りの 運行を続けました。 この出来事は、2014年の豪雨で77名の 尊い命を失い、交通インフラもズタズタ に寸断された経験をもつ広島市民に、 アストラムラインの豪雨に対する強靭性 を強く印象付けました。 都市部では、豪雨時にアンダーパスが 冠水し、バスが運行できなくなることが よくあります。 これに対しAGTは、高架を走行するため 、豪雨による影響を最小限に抑える ことができます。そのため、AGTは 「豪雨に強いシステム」として注目され ています。 実際、 荒川流域を通る日暮里・舎人 ライナーは、コンコース階とプラット ホームが駅周辺の住民の一時避難場所 となっています。 海外でも洪水被害が頻発するバンコク などの都市でAGTが採用されるケースが 増えています。 これらの都市では、AGTの強靭性が 都市の持続可能な発展に貢献していると 評価されています。 AGTは、ただの交通手段ではなく、 豪雨や洪水といった自然災害に対する 強靭なインフラとして、これからの都市 交通を考えるうえで重要な存在となって います。 次回のAGTブログもお楽しみに!